納竿前1時間、無双。

一俊丸のカワハギ船もいよいよ2月末日で終了。HPには「やり残したことの無いよう…」という文言。
上手いなぁ女将さんのアオリ方 笑
夜明け前、船宿で堂満船長、他のお客さん2名と談笑。ここのところHPに竿頭やら大型カワハギやらの写真が載ったおかげで

お客さん「大きいの釣ってた方でしょ?竿頭とか、その日によって釣り方変えたりする?たくさん釣ったカワハギを他のお客さんにあげたそうで」

色々なと質問が…

僕「いやいや、尺超えは一年ぶり。お客さんが少ない日に釣れてるだけで土日とか混んでる日はさっぱりですから」

船長「昨日、稲村ヶ崎は結構良かったんで頑張ってね」

座席抽選は僕が一番クジ。昨日のウネリがかなり残っていると思われたので右舷の胴の間へ。他2名のご友人同士お客さんは右舷ミヨシ、左舷ミヨシに分かれた。

乗船、あれ?さっきのお客さん2名が右舷ミヨシと胴の間にいる…なるほど、並びで座りたかったんだな。左舷側は寒いし…まぁいいや、そのまま後ろにズレてトモに座ろう。

準備開始。今月末までの海の状況によってはこれが今シーズン最後かもなので思い残すことが無いように。
ネットで見つけたネオフックロングハリスと幹糸仕掛けを大量に買い込み、昨夜ギリギリ到着したので不安は無い。更にバクバクソルトが残り少なかったのでコンビニで塩と味の素を購入、バクバクソルトのボトルに混ぜてきた 笑

朝イチ仕掛け
ステファーノCI4+M180
DAIWA幹糸MV仕掛け
中オモリ無し、ひらひらスカート夜光
針は上から
がまかつ競技AT4号ロングハリス
ネオフックロングハリス10cm
ネオフック7cmハリスケイムラビーズ付き
オモリは夜光の丸型、点滅ライト白
ここのところの標準装備。
ウネリが収まって風も無ければメタリアMHHのロッドも試すつもり。

一箇所目のポイント到着。味の素配合ぶっかけアサリ、『ヌルトリ5秒』もしたのになんかヌルヌルしてて付けにくい…失敗?笑
保存した残りのアサリは味の素・塩無しにしようかな…

さて、ここのポイントは仕掛け投入しても手感度・目感度、どのアタリもないままツルテンになる。ウネリの上下のせい?いや、この前はこんな感じでも目感度アタリは出ていた。
すぐに中オモリ1.5号装着。
オモリトントン、アタリ無し、タタキ、アタリ無し、回収…ツルテンの繰り返し。
どーすんのこれ?
引っ掛けた方がいいのかと、思い切って朝イチなのにピラピラ集寄にチェンジ。
ユサユサ揺すってタルマせる…コン…アタリ出た!でも乗らない…朝イチがこれだと枚数行かないなぁ
3人とも釣れないので船長はたった30分で移動を決意
「コレは厳しいね、走ります」

江ノ島沖へ

ふたたび朝イチのシンプル仕掛けに戻して投入開始。
ミヨシに入ったお客さんが一匹目を。
お二人は一切何も付けず、オモリも鉛色。
誘いもゆっくり上下でゼロテン、時々タルマせるだけ
竿はカワハギ専用だとは思うけど極鋭とかステファーノとかではない。
(あんなにゆっくりの誘いで…カワハギの動きが遅いのかな…)
数投、手感度に出るアタリがあるが、掛けられずにツルテンで戻ってくる事が続いたので

(ゆっくりの誘いでアタリを貰いにいくと確かにアタリは出るけど、ほぼツルテンで…たまたま掛けられるかどうか頼みは効率が悪いな)
DAIWA宮澤プロの金言「渋い時ほど誘いを大きく早く」の通りに。

真ん中の針をスピードのロングハリスに変えてみる。
穂先が震える目感度アタリが出てアワセるとワッペンサイズが真ん中の針に…え?吸ってるのか?
下の針もスピードにチェンジ、一番上の針をネオフックに。
iQOS吸いながら片手でオモリトントン。
今度は手感度まで出るアタリ!慌ててiQOSを置いて巻き合わせ。良型のカワハギが上がってきた。また真ん中のスピード針。
船長「油断してたでしょ?笑」
確かに 笑
どうも今日は最近ネオフックで掛けやすかったアサリの肝をついばむというよりは吸っては吐き出してという食い方らしい。
誘いは揺らしながら下げて、着底、そのままオモリトントン、ストップ、叩いて、ストップ、マイナスに下げるの繰り返し。

船長「ウネリで船をピタっと止められないので良いとこ入れば居るみたいだけどね」

こっちも試行錯誤。
中オモリ1号追加して誘って1尾、
一旦外して0.8号を真ん中と下のハリス間に打って誘いのスピードを上げてみたりして1尾…ポツポツ釣れて10時半、この場所2時間で7尾まで来た。

船長「ちょっと東(稲村ヶ崎)へ走ります」

(昨日好調だった稲村ヶ崎、目標のツヌケ、なんとかイケるかもな)

しかし…ここから地獄。
潮も動いてないようで誰もエサを取られない
回り変えて移動
アタリが出てもトラギス、ベラが。
誘いが遅いのかもとメタリアMHHにセットし直してみる。
やっぱり操作性は良く、小気味良い誘いができる。
しかし、今度は手に出るアタリがあっても乗る前に穂持ち(竿は先端から 穂先→穂持ち→バット)部分の硬さを嫌がるのかアタリを弾いて乗せられない。アタリが出て、少し送って吸い込ませて掛けてもすぐに外れる。
ふわふわ目感度アタリでやっと掛けたらめちゃくちゃ大きい感じ
「キタ!」と思って硬い竿でバラさらないよう慎重にリール巻いていると、延々とガンガン竿を叩く引き…ん?これカワハギじゃないかもな…案の定、30cmを超えるめちゃくちゃ良型のフグでがっかり。
(硬い竿でのヤリトリは結構痺れるなぁ。この前の32cmのカワハギもメタリアだったら獲れなかったかもなぁ)

最後はやっぱりステファーノに戻そう。この時期の目感度アタリをしっかり取って来年に繋げるのが目標だから。

その後、また移動
またエサが取られない、生命反応無しが続く。
更に移動、更に東へ行く…アタリ無し

船長「ダメだね、ちょっと戻ります」

この時点で12:30
2時間、全く誰も釣れていない。
移動中、ラストは仕掛けを激しく動かしてみようと中オモリ2.5号追加、針も全部ネオフック、真ん中だけロングハリス、あとは7cmハリスに戻し、陽も真上に来たので銀のホログラムシールを幹糸に貼る。

茅ヶ崎沖に戻るのかと思ったら江ノ島沖でストップ。
風も少し強くなり、相変わらずウネリがある。
船長「ワンチャン、デカイのが居るとこです」

うひょー、最高やん。一か八か。
潮は効き始めたらしく仕掛け投入すると船から離れていく感じ。船下に潜る流れより釣りやすい。竿をやや立てて、離れていく仕掛けのミチイトが90度くらいになるようにして誘う。

コンコン…お!アタリ!アワセるとワッペンサイズ。ワンチャン、デカくはなかった 笑

ミヨシ先端のお客さんが良型を釣った。
相変わらず何も仕掛けに付けないシンプル仕掛けでゆっくり上げ下げのゼロテン釣法だ。
隣の胴の間のお客さんもシンプル仕掛けのゼロテンでお土産サイズを1尾。

うーん…中オモリ無しのゼロテンで他のお客さんは、そこそこの型が釣れてるのに中オモリ2.5号なんて重過ぎて揺らすと動きが激し過ぎてワッペンしか追い付けないんじゃないか?
でも、タタキを入れてから中オモリ分の重さで限りなくゼロテンに近いテンションでゆっくりタルませたい。
あ、0.8号付けるか。
装着して一投目。
かなりしつこくオモリトントン、一瞬ゼロテン…「キーン」という感じが手に伝わるカワハギが仕掛けの近くにいる気配
「あ、いるわ」
タタキ、ゆっくりタルマせ…
トン!キタっ
カワハギの良い引き。 
25cmクラス
全く同じ誘いで今度はふわふわ目感度アタリ、良型追加。連チャン。
0.8号中オモリ、バッチリ、的中やん。

続いてオモリトントンからタタキ、叩いている最中にガンガンガンガンと勝手に掛かった。
巻いて来ると海面に茶色い大きな影が…あれ?デカイ?と思ったら一荷!2尾分の影だった。6年やって、多分初めての一荷だ。
船長「おー!写真撮ろう!」
と操舵室から出てきた。
僕「初一荷だと思います」
船長「そんな事無いでしょ?」
僕「いや、記憶に無いので」
船長「ウネリで船がウロウロしちゃうけどなるべく止めてやるんで頑張って」

いやー、今日釣りに来て良かったなぁ。初めての体験ができた。

また同じ誘い、フワっと目感度アタリ、
そーっと聞き上げると食い上げて来た。急いでリーリングして巻き合わせを入れる。
ガンガンガンガンという強い引き、デカイわ。ステファーノMだと安心だなぁ…
大きなカワハギ(後で計測したら29.2cm惜しい)が顔を出した。

船長「おおー!デカイ!乾さん、確変入ってるね」

更にオモリトントン、例の「キーン」という気配があるけど、ゼロテンではアタらないのに叩いてユルめた途端にアタリが出る。
また良型が釣れた。
完全にタタキでカワハギのスイッチが入るみたいで、今までの苦労が嘘のように超簡単に釣れてくる。

なんと50分で8尾追加。
エサ付け時間も含めて6分半ごとに釣れている。
もはや無双状態。

並びのお二人は「おー、すげえな」と呆れてた 笑

13:50 餌のアサリが無くなったので終了しますと操舵室の船長に伝える。
船長「了解です」
片付けを始める。
結局、ゆっくり上げ下げゼロテン釣りをやっていた並びのお二人はこの後は釣れなかった。
やはり「タタキ」だけがこの時間のカワハギのスイッチだったのだろう。
もし、さっきのまま2.5号の中オモリでやっていたら良型は釣れなかったかもしれない…
たまたま0.8号に付け直したから仕掛けの
たるむスピードがピッタリ合ったのか…
ロッドをメタリアにしてたら誘いのスピードが早過ぎてダメだったかも。

ひと足早く片付けを終え、晴れ渡る青空の元、正面に見える富士山を見ながら「釣りの神様」に感謝した。

船長がお客さんの座席を回り終了の挨拶と釣果確認に

船長「乾さんは…15枚!でしょ?」
僕「えーっ数えてくれてたんですか?そーです!」
船長「もっと早く俺がこのポイントに来てればもっと枚数行ったかもね、ごめんなさい」
僕「いや、最後に盛り上がって最高でした」

胴の間のお客さんにカワハギを全部差し上げると

お客さん「一日中ウネリがあったのにどうやってこんなに釣ったんですか?」
僕「手にアタリが出るのを待ってるとエサが無くなるんで糸を張らずに竿先だけに出る小さなアタリで掛けに行ってたんです」
お客さん「糸を張らないのにアタリが分かるんですか?」

そりゃそう思うよな…数週間前まで俺もそう思っていたから。
手感度アタリだけ取っていたら今日は多分、並びのお客さんと同じ、7尾と8尾、半分の釣果だったと思う。
目感度のアタリってヘラ鮒釣りのウキの動きに似ている。
細いトップがふわふわ揺れたり、チクッと1.2cmだけ動いたり…(あ、居るわ)と微妙なんだけど気配を知らせてくれる。


誘いのスピードと中オモリの使い方、目感度のバリエーションの確認、色々と試せて良かった。


乾 雅人 テレビの仕事、食の事、趣味の事。

有限会社FOLCOM.代表取締役 テレビ演出家のアレコレ。

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